CyanogenMod7をインストール
CyanogenMod7は、Android2.3(Gingerbread)ベースのカスタムです。
Desireの標準のインターフェース(senseUI)に飽きてきたので、初のカスタムROMを入れてみた。
かなり安定していて、常用ができます。
利点
- 最新のAndroidをさわることが出来る
- SenseUIより軽い、動きが速い
- 多くのアプリがSDに入るので、desireのRAM不足が解決
欠点
- SenseUIに慣れてると、ADWLuncherに貧弱さを感じる
- HTC謹製アプリがないので、活用している人には不便
必要なモノ
- rootedなdesire
- ROM Manger
バックアップ
- ROM Mangerで「現在のROMをバックアップ」を選択
- Desireが再起動して、バックアップを行います
インストール
CM7のインストールは簡単。 ROM Managerを使って、ClockworkMod RecoveryとCyanogenModをインストールする。
ClockworkMod Recoveryの導入
- ROM Managerを起動する。
- リカバリの項目から「ClockworkMod Recoveryの導入」を選択する。
- 「携帯端末の種類を確認」とメッセージが出るので、「HTC Desire」を選択する。
- 「ClockworkMod Recoveryの導入が成功」したと、メッセージが出る。
CyanogenModをインストールする。
- ROM Managerを起動する。
- ROMをダウンロードを選択する。
- CyanogenModからCyanogenMod7.0.3を選択し、ダウンロードを選択する。
ROMアドオンからGoogle Appsにチェックを入れる。
- ダウンロードが完了すると、ROMインストール前処理が表示される。
データとキャッシュのワイプ、wipe Dalvik Cacheにチェックを入れる。
- OKを選択すると、インストールが始まる。
- Desireが再起動して、パッケージインストールが開始される。
約30分待つとCyanogenMod7が表示される。
玄箱HGのカーネルをコンパイルする
玄箱のカーネルを自分でコンパイルすることで、必要なカーネルモジュールを抜き差しすることが出来ます。
カーネルをコンパイルする環境は、クロス・コンパイル環境(on openSUSE11.3)で作成しています。
手順
カーネルソースと玄箱用パッチを取得する。
1.Genbako kernel collectionからカーネルソースと玄箱用パッチを適当なディレクトリにファイルをダウンロードします。
$ wget http://www.kernel.org/pub/linux/kernel/v2.6/linux-2.6.25.tar.bz2
$ wget http://www.genbako.com/kurobox-sources-2.6.25.patch
2.ダウンロードしたファイルを展開する。
$ tar jxvf linux-2.6.25.tar.bz2
3.展開したカーネルにパッチを適用する。
$ patch -Np0 < kurobox-sources-2.6.25.patch
カーネルのコンパイルを行う。
1.コンフィギュレーションでカーネルモジュールの設定を行う。必要なモジュールを有効にする。
% cd linux-2.6.25
% ARCH=ppc CROSS_COMPILE=ppc-linux- make menuconfig
ちなみに、下記の方法で、以前の設定を読み込む。
3.モジュールのコンパイルを行う
% ARCH=ppc CROSS_COMPILE=ppc-linux- make modules
% mkdir ../kernel-2.6.25
% ARCH=ppc CROSS_COMPILE=ppc-linux- INSTALL_MOD_PATH=../modules make modules_install
4.玄箱のloader.oに合致するようにバイナリを変換する。
% ppc-linux-objcopy -O binary vmlinux ../modules/vmlinux.bin
% cp System.map ../modules
% cp .config ../modules
クロス・コンパイル環境(on openSUSE11.3)
玄箱でカーネルをコンパイルすると1日以上かかってしまい、時間ばかりかかって大変なので、openSUSE11.3に玄箱HGのクロス・コンパイル環境を構築します。
今回は、/usr/local/ppc-linuxの中に、コンパイル環境を構築します。
準備
- openSUSE11.3がインストールされているPC
- debian Lennyがインストールされている玄箱HG
- binutils-2.20.1a.tar.bz2
- gcc-core-4.4.3.tar.gz
手順
ライブラリの取得
1.玄箱HGにライブラリ用のパッケージをインストールする。
# apt-get install libc6-dev
2.玄箱HGから/lib、/usr/lib、/usr/includeのファイルをコピーする。
$ su -
# mkdir kuro_lib
# cd kuro_lib
# cp -RL /lib ./
# cp -RL /usr/lib/* lib
# cp -RL /usr/include ./
# cd ..
# tar zcvf kuro_lib.tar.gz kuro_lib
# exit
3. 玄箱で作ったkuro_lib.tar.gzをopenSUSEで展開する。
kuro_lib.tar.gzは、ホームディレクトリに保存しておく。
そこから、 /usr/local/ppc-linux/kurobox以下に展開する。
$su
#mkdir -p /usr/local/ppc-linux/kurobox
#cd /usr/local/ppc-linux/kurobox
#cp ~/kuro_lib.tar.gz .
#tar zvxf kuro_lib.tar.gz
#exit
玄箱HGを使うのはここまで。
binutilsのインストール
まず、binutils-2.20.1a.tar.bz2をダウンロードします。
その後、適当なディレクトリに展開し、/usr/local/ppc-linuxに
binutilsをインストールします。
$tar jxvf binutils-2.20.1a.tar.bz2
$cd binutils-2.20
$./configure --target=ppc-linux \
--enable-shared \
--prefix=/usr/local/ppc-linux
$make
#su
#make install
#exit
注意)./configureでエラーが出た場合、gcc、make等が入っていることを確認する。
gccのインストール
まず、gcc-core-4.4.3.tar.gzをダウンロードします。
その後、適当なディレクトリに展開をします。
gccをコンパイルする際の注意で、ディレクトリ作成し、その中でビルドを行わないと、ビルドエラーが発生します。
また、rootで実行する必要がある。
$ tar zxvf gcc-core-4.4.3.tar.gz
$ cd gcc-4.4.3
$ mkdir ppc-linux
$ cd ppc-linux
$ su
# export PATH=/usr/local/ppc-linux/bin/:$PATH
# ../configure \
> --prefix=/usr/local/ppc-linux \
> --target=ppc-linux \
> --enable-shared --disable-nls \
> --with-as=/usr/local/ppc-linux/bin/ppc-linux-as \
> --with-ld=/usr/local/ppc-linux/bin/ppc-linux-ld \
> --with-headers=/usr/local/ppc-linux/kurobox/include \
> --with-libs=/usr/local/ppc-linux/kurobox/lib
# make
# make install
# exit
カスタムROMのマーケットに、「softbankピックアップ」を表示させる
CM7やRCMixのROMを焼くと、標準のマーケットのタブにあるsoftbankピックアップがなくなってしまう。
これを表示させる方法が載っているサイトがあったので、試してみた。
手順
build.propに設定を書き込む
1.desireの/system/build.propをSDカードにコピーする
2.deisreをPCに接続し、SDカード内のbuild.propをメモ帳などで開く
3.build.propの最後に、下記の一行を加える
4.desireをリカバリーモードで起動する
5.SDカード内のbuild.propを/system/build.propにコピーする。
コマンドプロンプトを開いて、下記のコマンドを入力。
>adb shell
#mount /system
#mount /sdcard
#cp /sdcard/build.prop /system
googlesettings.dbのテーブルを書き換える
build.propを書き換えても、工場出荷時にDBへ設定した内容が
残っているため、テーブルを書き換える。googlesettings.dbの内容を確認する。
1.desireを通常起動させる。
>adb shell
#mount /data
#cd /data/data/com.google.android.gsf/databases/
#sqlite3 -line googlesettings.db 'SELECT * FROM partner'
2. 1のコマンドの出力結果
3.market_client_idを書き換える。1を入力後、そのまま、書き換えのコマンド入力する。
#sqlite3 -line googlesettings.db \
"UPDATE partner SET value='am-android-softbank-jp' WHERE name='market_client_id'"
4.書き換わったことを確認する。1のコマンドをもう一度入力
#sqlite3 -line googlesettings.db 'SELECT * FROM partner'
5.出力結果
valueがam-android-softbank-jpになっていれば成功
6.desireを再起動し、マーケットを開く。
右上のタブが、「マイアプリ」から「SoftBankピックアップ」に変わっていれば成功
フォントを変更
標準のDesireのフォントは,中華っぽい感じで可読性が良くないので,フリーのフォントに変更します。
今回は、M+IPAフォントの「Migu 1C」に変更します。
準備
- rootedなDesire(x06ht)
- android SDKがインストールされているPC(インストール方法は、「開発環境を整える」のandroid-sdkの導入を参考)
- 導入するフォント(Migu 1C)
導入方法
1.SDカードの任意の場所にフォントをコピーする。(今回は、/sdcardの直下)
その際、名前を下記のように書き換える
- 日本語フォント → DroidSansJapanese.ttf
(英文フォント →DroidSans.ttf)
2.desireをリカバリーモードで起動する(ボリューム-キー + 電源 を同時押し→ ブート画面でRecoveryを選択)
3.android SDKがインストールされているPCにdesireを接続し、コマンドプロンプトを開く
4.下記のコマンドを入力
>adb shell
#mount /system
#mount /sdcard
#cp /sdcard/DroidSansJapanese.ttf /system/fonts
5.コピーが完了したら、desireを再起動する。
6.再起動後、フォントが変わっていることを確認できる。
参考
S-OFFの手順
S-OFFとは、android端末においてメーカーがロックしているシステム領域を開放し、変更可能にすることです。 S-OFFすることで、起動時のスプラッシュ画面の変更やHTCが標準でインストールしていたアプリを削除することができます。
注意)S-OFFの作業で、desireが壊れてしまう可能性があります。自己責任で行ってください。
準備
- rootedなHTC Desire(X06HT)
- USBメモリ(1GB以上)
- USBブート可能なPC(ダメな場合は、CDブートなPCかVirtualBoxでも可能)
手順
必要なソフトを準備
1.AlphaRev v1.8を下記のサイトの「AlphaRev 1.8 HBOOT reflash utility」をダウンロードする。(ファイル名:alpharev.iso)
http://alpharev.nl/
2.Universal USB Installerをダウンロードする。
Universal USB Installer - Easy as 1 2 3 | USB Pen Drive Linux
3.USBメモリをPCに接続する。接続後、Universal USB Installerを起動、下記の設定して、「Create」ボタンをクリック。
Step1:Try Unlisted Linux ISO (New Syslinux)
Step2:Browseでalpharev.isoを設定する
Step3:USBメモリのドライブを指定
S-OFF作業
1.PCを再起動し、USBメモリからブートするように設定する。(BIOSのboot menuでusbを選択)
2.Tiny Core Linuxが起動し、画面サイズを聞いてくる場合がある。スペースキーを押してデフォルトで起動させる。
3.免責事項の文章が表示されるため、Yを入力しエンターを入力
4.通常起動のDesireをPCを接続する。(USBデバッグモードを有効化)
5.画面に下記のメッセージの後、Desireが見つかったと表示される。
「Please connect your phone via USB while booted up, and enable USB debugging.」
6.その後、Step1〜3の処理が自動的に進んでいく。この際、Desireが再起動やブートローダ。の状態になる。Step2までは、数分でたどり着くが、Step3は1時間以上かかる場合もある。
7.Step3が完了すると、下記のメッセージが表示されるので、適当なキーを押す。
「Press any key to shutdown, the procedure is finished.」
確認方法
S-OFFが成功したかは、起動時にsoftbankのロゴがなくなって、ジョーカーの不気味な画像になっていれば成功です。
また、bootloader(起動時に、Volue - と 電源を同時押し)の画面で、上部にS-OFFと表記がある。S-OFF出ない場合は、S-ONと表記されている。
注意
Desireに入っているROMによっては、S-OFF処理中にエラーが発生して、できないことがあります。
CM7.03はOK。RCMixS v2.0はNG。